A.下あごが、前に出ている反対咬合(受け口)のケースでは、10歳以前で一度治したほうがいい場合があります。
特に、歯の傾きによって、受け口になっている場合は、10歳以前に治療を行えば再発しないことが多いようです。逆に、骨格的に下あごが大きくなる要素を持っている人は、早い段階で受け口を治療しても思春期になって再発してしまいます。この歯の傾きによる受け口か?骨格的な受け口か?は、矯正専門の知識のある医師であれば判定できます。
子供の矯正をいつ始めればよいかは、症状によっても異なりますし、非常に難しい問題だといわれています。そして、一律に「矯正治療は早い時期から行ったほうがいい」ということを謳う矯正治療は要注意です。子供の頃の歯科矯正のほうが期間も短くて済むし、費用も安く済むので、早いうちに行ったほうがいいと考えてしまいがちですが、一律にそうとはいえません。早く行ったほうがよいケースかどうかは、正しい見極めが必要です。