前回、当医院歯科衛生士の美濃川さんが、ライオン主催の新人衛生士向けのセミナー講師をした感想をこのブログにのせました。その時、美濃川さんがセミナー終了後、受講した色々な衛生士さんから質問を受けたそうです。その時の話を聞きましたが、気になったことがあります。
1.「歯磨きを嫌がる子供さんへの対応」などで、非常にマニュアル的なものを教えて欲しいという要望が強かった。
2.「自分は、こうしています。」は分かったが、そのエビデンスはありますか???という質問を受けた。
これを見ている歯科衛生士さんがいたら、参考にしてください。
1.について
当医院では、マニュアルは、基本を決めておいて、あとは、子供や親御さんの話をよく傾聴するだけです。一人一人、生活習慣、家庭環境、親の考え方、顔の形、さまざまです。それを考慮して、衛生士が自分で考えて、対応を決めています。10人いたら10人の方針があります。もちろん最終目標は、生活習慣を変えて、虫歯0です。その道のりは、何通りもあると考えます。
2.について
最近、セルフケアに関して、やたら科学的根拠ありますか??っていう衛生士さん多いようですが。。うちの医院は、科学的根拠に基づいて予防しています。そのエビデンスは、患者さん1人、1人です。1人の患者さんを2歳~12歳までずっと、管理できたらエビデンスです。その記録、経過写真こそがエビデンスだと思います。とにかく、1ケースでもいいと思います。写真を撮って、患者さんの話をよく聞いて、患者さんの人生に寄り添うようにして最低5年続くようにがんばってみましょう。患者さんも5年歳を取るし、自分も5年歳を取ります。そして、それが、臨床だと思います。それこそが、歯科衛生士さんの仕事だと思います。
新潟県上越市 かるがも矯正歯科 院長 新部洋史