同期の矯正専門の先生のブログです。http://www.iijima-kyousei.com/blog/
矯正治歯科医の立場(自費治療中心)
その人、個人の歯槽骨にあった、顔立ちに合った、良好な顎口腔機能を獲得するために、健康な歯をやむ終えず抜歯しなければいけないことがあります。これは、咀嚼・発音機能、見た目の向上といったほかに、4本の歯を犠牲にすることで24本の歯の寿命を延ばそうとする立場。
歯を抜いて、残っている歯の寿命をのばそうとする立場。
一般的な歯科医の立場(保険治療中心)
虫歯と歯周病の予防の為に、「8020運動」「歯は大事」「できるだけ歯を残しましょう」と指導してきた。虫歯や歯周病になって、歯を抜いた後に、ブリッジになったり、入れ歯になったり、インプラントになったりしてしまうので、大事にしましょう。という立場。
口腔機能を長持ちさせるために歯を抜かないという立場。
矛盾していますよね。患者さんも混乱してしまいます。歯科医療従事者のなかでも、この矛盾を知らず、お互いを理解しあわない風潮にあります。矯正歯科医は、一般歯科医の行う矯正治療を非難し、一般歯科医は、矯正歯科医の抜歯矯正を非難する。
なぜか、それは、
矯正治療の目的は、
~元よりも良い理想的な状態にすること。
一般的歯科治療の目的は、
~元の状態になるべく戻してあげること。
その違いを理解することが、歯科医療者にとって、とっても大事だと思います。
新潟県上越市 かるがも矯正歯科 院長 新部洋史