写真は、取り外しの利く(入れ歯のような)機能的矯正装置でFKOです。日中、もしくは寝てるときに口の中に装着して使用します。
「えふ、かー、おー」と読むのが一般的です。「アクチバトール」「アクチベーター」などとも呼ばれます。
成長期に上顎前突患者さんに用いて下顎の成長促進を行ったりします。装置の構造は非常に単純です。構成咬合と呼ばれる矯正歯科医が設定したかみ合わせで、強制的に咬ませるようになっていて、この時の筋肉の発生する力を利用するようになっています。
簡単に言うと、タレント志村けんさんが、「あいーん」と下顎を前に出しますが、前歯が出ている上顎前突の患者さんにこの装置を使って「あいーん」の状態を覚えさせるのです。
ただし、私が、新潟大学矯正歯科学教室に入局した頃には、この装置による効果は、疑問であるということが研究結果から分かり始めた時期であり、大学病院の患者さんへの使用を止め始めていた時期でした。ある論文では、この装置の使用で治る患者さんは、約5%だそうです。
新潟県上越市 かるがも矯正歯科(矯正歯科、歯列矯正、歯並び) 院長 新部洋史