矯正治療の目的は、
1.咬み合わせ
2.口元の筋肉の緊張感の改善
です。1は、上下の山と谷が咬みこんでること。2は、口が閉じやすくなっていることです。
この時期、小学生の子が、学校健診で咬み合わせが悪いという治療勧告書を持ってきます。
「早く治療したほうが、いいですよね?」と質問をよく受けます。
では、本当に早くから矯正治療をしたほうがいいのでしょうか?
答えは、No.です。
中には、乳歯列から矯正治療をやったほうがいいケースがありますが、
小学校に上がるころになると乳歯が永久歯に生え変わり始めます。
基本的には、上下4本の大人の前歯が萌えた時に、検査診断してみてになります。
小学校2-3年生ころでしょうか?
それよりも治療を早くから始めると、骨の中にある永久歯が出て来るたびに、
装置をつける必要が生じ、治療期間がながーくなってしまします。
要は、永久歯がはえてきたら、まとめて、一回で動かしたほうが歯にも体にもいいということになります。
骨に埋まっている永久歯を、乳歯を動かすことによって、正常咬合にすることは
不可能です。乳歯とその下の永久歯は別物です。
そして、小学校低学年ころ、その時期に行われる永久歯4前歯の治療を一期治療(早期治療)といいます。
治療期間は約1年から1年半くらいでしょうか。(残念ながら、費用は、保険は効きません。)
時に、来院される患者さんの中に
乳歯列から、ずーっと矯正治療を行っている子供さんがいます。
そういう症例を見ると、日本の矯正治療の質の低下について考えさせられます(偉そうですが)。
新潟県上越市 かるがも矯正歯科(歯並び 矯正歯科 顎変形症)院長 新部洋史